目 次 |
1. 「その(1)茶を入れる際の感性ある茶杓の持ち方」 2015/1/22 |
茶杓は、茶碗に茶を入れる道具であるが、茶杓の持ち方一つで、その点前も味わいある点前か否かが決まる。茶杓を持つ手、茶を入れる際の茶杓の持ち方などには、感性ある茶杓の持ちかた、所作があるが、多くの人は気にしないで、鉛筆を持つように茶杓を持ち、手首だけで茶を掬う光景がよく見られる。
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2. 「A会員からの質問・・・板風炉の灰と前土器(まえがわら)について・・・」 2015/2/3 開示 |
板風炉は、10月の名残のころに用いられる侘びた風炉である。板風炉には、利休好み、宗旦好みがあるが、作られている木材の板が異なっている。利休好みは杉材で、宗旦好みは桐材である。
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3. 風炉の蒔灰の話 2015/2/19 |
風炉の点前では、風炉中に「蒔灰」を蒔くことがある。「蒔灰」がどのようにして生まれたかは、1590年(天正18年)小田原城攻略の際に、利休と織部が由比ヶ浜の波の白い姿を見て、茶の湯に取り入れた話や有馬の灰形山の山肌の崩れの美しさを風炉中に取り入れたという話などがある。 |
4. 真之炭と初炭の湿し灰のまき方の意味 2015/3/31 |
真之炭の炉の場合は、湿し灰のまき方とまく位置には意味がある。湿し灰をまく回数は11回まくが、初炭点前では、まく位置も回数も異なってくる。
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5. 香の話 2015/4/14 |
「香」のルーツは、インドでの火葬の際に人々によって、火葬すための木材を持ち寄る時、異臭を消すために、香木を持ち寄り、火葬したことに見ることもできる。又、この習慣が、形は変われども、現代の葬式の「香典」に転化してきたとも言えるが、中国では、東南アジアから渡来する各種の香木が、宗教的、薬効的、政治的、妖術的に、「香」が用いられた。
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6. 二畳の茶室と一畳台目の茶室 2015/5/5 |
茶室は、いろいろな種類があるが、中でも、国宝は、3ヵ所ある。
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7. 敷松葉の話 2015/5/21 |
「敷松葉」は古田織部が始めたと古書(槐記)には記載されているが、利休、紹鴎のころにもすでに、古書{茶譜」では、「敷松葉」が行われていたといわれる。
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8. 畳床における花入と薄板の関係 2015/5/31 |
茶事、茶会に行くと、茶花は必ずお目にかかる。しかしながら、ほとんどの茶花は、「自由茶花」といえるものが多い。利休の述べている「茶花」程遠いものとなっているといえよう。 |
9. 「台目畳の話」 2015/7/12 |
台目席は、「上り台目」という席に用いる丸畳の畳を除いて、台目畳を用いているが約束で、台目畳は部屋に敷かれている丸畳に加えて、台目席の大きさを言う。 |
10. 趣ある葉蓋の扱い例の話 2015/7/31 |
葉蓋の点前は、裏千家12代の玄々斎が考案したものである。玄々斎は、中興の祖といわれるように、七事式、立礼、独創性の玉枝などいろいろ考案している。これも、歴史的に激変した江戸から明治の時代であったことも影響しているといえるであろう。
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11. 洗い茶巾の扱い例の話 2015/8/10 |
極暑に点前の一部として、洗い茶巾の扱いがある。洗い茶巾は、古くは、瀬田掃部の高麗茶碗の「さらし茶巾」から始まったと南方録に記述されるが、裏千家の12代円能斎が、「洗い茶巾」としての現代の点前を確立したのである。 |
12. 台目畳の足運びの話 2015/8/24 |
台目席の足の運びは、よく茶席で見かけると、様々な足運びをしている様を目にすることがある。 |
13. 簡易台目畳席作りの話 2015/9/3 |
台目席は、個人で所有する人は、四畳半本勝手の席を所持していて、二席目の茶席として作る人が多い。しかしながら、京間の台目席、京間台目席隅炉、京間台目席向切、京間台目席出炉(下り台目)などいくつも茶席の種類があるので、正式な茶席を持っている人はほとんどない。
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14. 付干香の話 2015/9/30 |
付干香は、香を切った時などに、香の切端や香くずが出るが、侘びの時期である10月にその香の切端や香くずを集めて、香に用いる「香」を言うのである。 |
15. 隅炉と向切の丸畳、台目席の仕付棚有無しの話 2015/11/30 |
向切の茶室はよく見受けるが、隅炉の茶室は茶室の中でも数少ない。稽古では、炉を風炉先で区切って、隅炉に見立ててされることが多い。隅炉ルーツは、国宝の「待庵」であるが、「待庵」は、丸畳である。 |
16. 「釜、水指、風炉などの仕付環の話」2015/12/10 |
仕付環は、釜、水指、風炉などに見受けられるが、仕付環にもいろいろあり、その扱いもそれぞれ異なっている。
釜の種類も千以上あると言われ、その仕付環荷もいろいろあり、扱いも異なっている。水指では、唐銅皆具の水指、唐物水指の一部には仕付環が備わっているものもある。
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17. 帛紗三つ折りと結び帛紗 2015/12/20 |
前項で記述した中で、仕付環(釜に環がついている)の釜の扱いは、帛紗三つ折りで釜を持ちあげるのであるが、帛紗三つ折りの所作と関連して「結び帛紗花月」の結び帛紗が関係してくる。
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18. 利休の目指した茶花の生け方についての原理の話」2015/12/26 |
茶花といえば、利休の「・・・花は野の花のように・・・」を誤解して解釈し、生けている人が多い。茶花を利休は、当時の花の主流である池坊の「立花」、「生花(しょうか)」にその茶花の原理の根底に導入したと考えられる。村田珠光も最初に生けた茶花は、「立花」であったことは、南方録の記述でも知られている。
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